ゴキブログ一覧
2008 .11.4
キョウトゴキブリ産卵
卵鞘を付けている♀.
今まさに産んでいる真っ最中である.
腹部の方はまだ白い.
こちらは産み始めてだいぶ時間が経過した状態.
先ほどは卵鞘が縦になり隆起線が上部にあったが,こちらは横になっている.
後はどこかに生みつけるだけである.
チャバネゴキブリはこの状態で孵化直前まで保護する.
縦産み拡大.
横状態.
もうすぐ産み落とされる.
2008 .10.31
キョウトゴキブリ幼虫
初齢幼虫.
特徴のない小さな幼虫である.
初齢幼虫は,水場のミズゴケ内に潜伏していることが多い.
2齢幼虫.
やはりミズゴケ内にいる.
しかし,初齢幼虫全てが水場にいるわけでなく,
ダンボールシェルターにいる個体も沢山いる.
終齢に近い幼虫.
2008 .10.30
キョウトゴキブリ
Family Blattellidae チャバネゴキブリ科
Subfamily Blattellinae チャバネゴキブリ亜科
Genus Asiablatta Asahina キョウトゴキブリ属
Asiablatta Kyotensis (Asahina) キョウトゴキブリ
体長 ♂ 14.5㎜~18.0㎜
♀ 16.0㎜~18.0㎜
日本産チャバネゴキブリ科の中では大型の種.
分布は朝比奈正二郎著「日本産ゴキブリ類」によると以下の通り.
京都市上京区烏丸下長者町1962,新潟県粟島1961,福岡,石川県小木1974,神奈川県川崎市味の素工場1974,京都市岡崎公園内市立動物園1972,滋賀県栗東町農業協同組合醤油工場1972,名古屋市1983.
近年,大阪や川崎の飲食店で希に発見されている.
本種は京都府レッドデータブックに登録されており,
ゴキブリの中では珍しい立場の種である.
♂.
最近写真の取り方を教わりました.
自分ではだいぶましになったと思っております.
♀.
ペア.
前胸背板を含めて体側が薄茶色に透けて見え,
全体の雰囲気として,熱帯産というより「和」の感じがする.
2008 .10.29
ジャイアントウッドローチ成虫となる
Archimandrita tesselata (Rehn)1齢幼虫を親から産下された日に隔離し,
別容器により飼育していた個体が成虫となった.
昨年11月5日に生まれて,今年10月2日確認した.
成虫まで約11ヶ月.
大型のゴキブリにしては速い.
飼育温度は平均24℃前後.
クロゴキブリなどは1年以上かかる事から,
熱帯性ゴキブリの繁殖力の力強さがわかる.
新成虫はスレ一つ無く,本当に美しい.
2008 .10.28
ヤエヤママダラゴキブリ脱皮失敗 その2
こちらはもう少しと言うところで力尽きた個体.
この個体も♀.
原因として脱皮のときの湿度かと思うのだが,まだ良く判らない.
対策として,原因が判らないので取りようが無いが,
累代飼育を継続させるだけであれば,発生率は50%いかないと思うので,
多頭飼育すれば何とかなると思う.
♂ではほとんど起こらない.
従って,野外採集個体は比較的簡単に多数の子供を産むので,
それをいかに終齢まで維持するかがポイントとなる.
2008 .10.27
ヤエヤママダラゴキブリ脱皮失敗 その1
分類として,ゴキブリの病気と言えるかどうか,判断に迷うが,
本種を飼育していると頻繁に起こるトラブルである.
特に♀終齢幼虫から成虫に脱皮するタイミングが一番多い.
胸部背面に脱皮の為の亀裂が入り,新成虫が古い骨格を脱ごうとしたところで力尽きた感じである.
立派な♀であったので,残念である.
2008 .10.24
アミメヒラタゴキブリとコワモンゴキブリ
アミメヒラタゴキブリの床換えをした.
本種の飼育は比較的簡単で,結構頻繁に実施していたのだが,
シェルターも約1年ぶりに交換をしてみた.
すると古い卵鞘が貝の様にびっしりと付いている.
こちらはアミメヒラタゴキブリ成虫とコワモンゴキブリ中齢幼虫のコンタミ現場.
石垣島などの野外ではこのようなツーショットは普通の事なのだろう.
2008 .10.23
モリチャバネゴキブリ全滅
屋外性のゴキブリを飼育していると,たまに原因不明の全滅を経験する.
今まで経験したのは,
① モリチャバネゴキブリ
② ヒメチャバネゴキブリ
③ サツマツチゴキブリ
④ チャバネゴキブリ
の4種.
今回は茨城県産のモリチャバネゴキブリが死滅に瀕していた.
この死滅の特徴として,成虫の死骸が黒変する.
全ての齢期の幼虫が死ぬ.
このような無残な状態になる.
拡大.
♀成虫が卵鞘を付けたまま死亡している.
2008 .10.22
ゴキブリ飼育ケージ内に発生するダニ 原因と対策
特にジャイアントウットローチを飼育していると発生する特別なダニではなく,
またマットに発生しているわけでもない.
餌として使用している固形飼料が原因で発生している.
それが湿ったマットにふれ,程よい湿度と餌に恵まれ大発生してしまう.
実体顕微鏡で拡大してみると,これはこれで生き物だなと思えてしまう.
正体はケナガコナダニ.
考えてみれば,本種も実験のために飼育していた事もあるので,
大切な実験動物であるのだが・・・.
子供の時にミルワームを放置していたら,机の上が白く粉を噴いたようになり,
驚いた事があるが,結構普通にいる種である.
防除は比較的簡単で,まず発生源を処分.
周りにいるダニは水洗いで流してしまうか,掃除機などで吸い取ってしまう.
吸血性のダニに比べれば対処は簡単である.
殺虫剤などには感受性が低いとされるので,使用する必要は無いと思う.
2008 .10.21
ゴキブリ飼育ケージ内に発生するダニ
ジャイアントウットローチArchimandrita tesselata (Rehn)の幼虫を飼育しているケージにダニが異常発生していた.
ケージに白く無数についているのがダニ.
まあ,たまに起こる事なので驚きもしないが,気持ちのいい物でもないので掃除する事となる.
ケージと蓋の間にコバエ侵入防止シートを挟んでいるので,
ダニは外にはあまり出てきてはいないが,シートを外すと堰を切ったように出てくる.
オレンジ色に見える部分がダニが溜まっているところ.
このシート,完全に外部からの侵入者を遮断するわけではないが,かなり有効である.
シートは水洗の後乾燥させ,マットはレンジで「チン」でも良いが,捨てる事とする.
綺麗になった状態.
ゴキブリ達もうれしそうである.
2008 .10.20
セアカゴケグモ Latrodectus hasseltii
先週末,大阪にて日本ペストロジー学会が開催された.
様々な衛生動物に関する研究成果を聞く事が出来,
また人との交流も出来た有意義な学会であった.
せっかく大阪に行ったので,セアカゴケグモの生息最前線を見たいと思い,
セアカゴケグモ研究の第一人者,「いきもの研究社」の吉田先生に無理を言って,
生息場所まで案内して頂いた.
その場所は新大阪から電車で20分ほどの街の中心部.
こんな場所に?と思う普通の場所.
排水側溝の蓋を開けると,成虫や幼虫が沢山巣を張っている.
これは♀成虫.
この状態で越冬してしまうらしい.
こちらは♂成虫.
この後虫体のサンプリング(特定外来生物の為生きたままの移動は罰せられます).
巣の見つけ方等を教わり,先生と別れた後,
怪しいおじさんになって,その近隣をごそごそクモを探しました.
2008 .10.17
マルバネゴキブリの繁殖
マルバネゴキブリHebardina yayeyamana Asahina.
生きた状態では体はクロゴキブリのように光沢(艶)があり,脚は赤茶色で美しい.
まして,初めて実物を見るので,全ての行動が新しい発見である.
その個体が腹端部より卵鞘のようなものを出していた.
残念ながら,仕事があり経過を見ることが出来なかったが,
いつの間にか外れていた.
ちなみに餌はネズミ用の固形飼料を食べているようだ.
2008 .10.16
標本加害される その2 被害と犯人
この箱には,日本国内に産する多足類(特に大型種)を入れていたのであるが,
クモ類は大丈夫であったが,ヤスデ類がかなりやられた.
ヤスデ類は食害ではなく,腹部と台紙の隙間に入り込んで繭を作られ,
歩肢が繭で絡め取られてしまった.
ムカデもこの通り.
脚の間に白く見えるのは幼虫.
犯人は箱の各所に成虫の死骸が転がっており,
一目でタバコシバンムシと判断できたが,
子供の頃,標本を食べるのはいつもヒメマルカツオブシムシであったので,
シバンムシによる被害には少し驚いた.
長野と東京で地域差のようなものがあるのだろうか.
一応拡大して同定をした.
触角の形状が違うのでタバコシバンムシLasioderma serricorneと確定.
2008 .10.15
標本加害される その1被害
数ヶ月に1度,現場から同定依頼等で集まってきた,
珍しい害虫(この前はオオナガシバンムシを始めて同定した)の標本や,
ゴキブリの標本を箱に収めるのであるが,
ムカデの箱がとんでもないことになっていた.
写真中央にムカデが3体並んでいたのだが,真ん中が影も形もなくなっている.
左隣のオオムカデは小笠原で採集した20cm近くある個体だったのであるが・・.
残念である.
ドイツ箱は気密性に優れ,外から虫が侵入した経験が無かったので油断した.
おそらくドイツ箱に収納する前の,乾燥させている状態の時に,
虫が付いているのを気づかず収納したせいであろう.
アノールの乾燥標本も見事にやられた.
こうなれば骨格標本になるまで,食べてもらう事にする.
2008 .10.14
ミナミヒラタゴキブリの緑化変異個体?
石垣のワモンゴキブリの中にいくつかのミナミヒラタゴキブリも混ざっていた.
その中に明らかに緑に見える個体が1匹混ざっていた.
遠めで見るとあまり判らないが,拡大すると結構緑色に見える.
本種は,僅かだけ緑色の入る個体は見たことがある.
しかし,それは表現的には茶色以外の色が入り,日常的に見る個体より色が少しずれるような色変わりであった.
この個体は明らかに緑色をしている.
本種は採集しやすいことから,個人的にも他の野外種に比べ,
自己採集する機会や野外で見る回数が多く,
産地別にいくつも飼育したこともあったが,このような色は見たことが無い.
和製グリーンバナナになるであろうか.
海外ではワモンゴキブリで,オオクワガタなどでお馴染みの「ホワイトアイ」がペットとして流通しており,日本でももう少しペットローチが認知されてきたら,そのような品種も出てくると思われる.
この個体は幸い♀なので,この親から生まれる子供がどの様な色彩をしているか,
楽しみである.
2008 .10.10
クマネズミの異常門歯
数ヶ月前に,都内で捕獲したクマネズミの中に,調子の悪そうな個体がいたので調べてみると,門歯がおかしな伸び方をしている事に気づいた,
下の門歯の間が広がっている個体はよく見るが,
本個体は上顎の門歯が斜めに伸び始めたため外側の歯が磨耗せず,伸びてしまったようだ.
クマネズミの門歯は1日に0.4㎜伸びるとされる.
すると,この伸び方は伸びていない方との長さの違いから考えると,1ヶ月ほど前に何かのトラブルで顎がゆがみこのような状態になったのではないかと考えられる.
頭部を中心に首などにも外傷があり,調子の悪いのは仲間から攻撃にあった傷が直接的な原因ではないかと考えられる.
2008 .10.9
石垣島のワモンゴキブリ
石垣島に行った友達よりお土産を頂いた.
ワモンゴキブリは全て雄であった為,標本とさせていただいた.
その中にコワモン幼虫も1匹いたので,こちらもありがたく標本とした.
標本作成はどうしても面倒な作業という位置づけなのであるが,
ワモンゴキブリに限っては,全然苦痛でない事に気づいた.
なぜか考えてみると,
大きさが適当で,展足がし易くバランスが取りやすい.
前胸背板の模様が楽しい.
といくつか考え着いたが,
それ以外に何か世界的な害虫の帝王としての風格に引かれるのであろうか.
こうして見ると.すべて同じ場所で採集された個体であるが,
前胸背板の模様が皆違うのが判る.
左の個体.
黒紋が前胸背前側縁に到達し,後縁の黒紋の幅も厚い.
真ん中の個体.
中央の黒紋は前縁に到達せず,コワモン風.
人のよさそうなおじさんの顔に見える.
そして,右の個体.
真ん中よりも少し黒紋が小型になり,色のつき方も薄い.
ただし,この個体に関しては,よく見ると頭頂部が薄茶色をしているので,
もしかしたら,脱皮後のまだ色づいていない段階なのかもしれない.
ちなみに採集した場所は公園の中だったらしいが,
石垣島の公園といえばもう山の中と同じであろう.
2008 .10.8
夜の風景 -森のゴキブリ-
コワモンゴキブリである.
街中よりも森の中のほうが圧倒的に多かったそうである.
私も本種はコンクリート建造物の周りでは殆ど目撃した事がなく,
屋外の広々とした植物の茂る場所でよく目撃する.
一方,ワモンゴキブリはどちらでも適応できているようだ.
2008 .10.7
夜の風景 -街中の小型種-
名護 街路樹の葉上にいた小型種.
ウスヒラタゴキブリかミナミヒラタゴキブリのどちらかだと思う.
植物はモモタマナであろうか.
沖縄には街中の緑地帯に様々なゴキブリが生息しており,
山の奥地まで行かなくても結構な種を見つけることが出来る.
2008 .10.6
夜の風景 -街中のワモンゴキブリ-
オキナワチャバネゴキブリ等を採集してくれたK氏より,写真も頂いた.
それぞれその種の生活実態が映し出されていて参考になる.
街中のゴキブリ,ワモンゴキブリである.
ワモンゴキブリは東京でも結構見かけるが,
熱帯の沖縄でも街中で見かける事が多かったそうだ.
果実の様なものを食べるワモン.
♂ですかね.
最初卵鞘をカムフラージュしているのかと思いましたが,
大きすぎるので何か食べているのでしょう.
大きなおなかをしています.
もうすぐ卵を産むのでしょう.
廃屋で遊ぶワモンたち,
通常はこのような排水の暗渠などに多く潜んでいると思われます.
逃げ足が速く,すぐ障害物の中に隠れるので,
これだけいても,捕獲するとなると結構大変です.
また,夜に変な行動をとっていると,犯罪者か変人と思われてしまいます.
2008 .10.3
チャオビゴキブリ前胸背
チャオビゴキブリ終齢幼虫.
前胸背に顔のような模様が見える.
2008 .10.2
チャオビゴキブリ 成虫
チャオビゴキブリのペアがやっと揃ったので,ご紹介したい.
こちらが♂成虫.
こちらが♀成虫.
色のトーンは同じであるが,翅の長さや,♀腹背面に同色の斑が入るため,
雌雄の見分けは付けやすい.
2008 .10.1
卵胎生の大型ゴキブリが罹る病気
サツマゴキブリ♀成虫の腹端部から,内臓のようなものが出ている個体がいた.
この症状,過去にヤエヤママダラゴキブリRhabdoblatta yayeyamana Asahina,
ジャイアントウッドローチArchimandrita tesselata (Rehn)でも見た事があり,
これはどうも卵胎生のゴキブリ(特に♀成虫に限って)に発生する症状だろう.
という事で紹介したい.
腹面より拡大.
ゴキブリが病気になっても誰も心配したり,残念と思う人はいないと思う.
まして,治療しようなんて考える人は「大ばか者」・「変人」と思われるだけだろう.
治療としては,症状が出た直後であれば,滅菌したガラス棒の様な物で押し込む事により,収納できると思うが,出てから時間が経って乾燥が進んでしまうと,元には戻らないであろう.
この出ているのは,保育嚢が脱腸のように出てきている感じがする.
よく見ると,袋の内部に白い内蔵のようなものが確認でき,
形から卵巣と思われる事から,生殖に関係する器官と推察するのが良いと思う.
2008 .9.30
オキナワチャバネゴキブリ 肛下板
もう一つの外見的な判り易い?相違点.
♂腹面腹端部の肛下板の形状,
これはオキナワチャバネゴキブリ.
こちらがヒメチャバネゴキブリ.
両種の違いは他にも体長,複眼間の黒条紋の太さの違いや,
複眼間の距離,触角の長さなどあるが,
検体数が少ないと,ちょっと手が出せない箇所である.
と思って肛下板を比較したが,これも数見ないと???のところが多い.
殖えたらもう一度比較したいと思う.
2008 .9.29
オキナワチャバネゴキブリ 前胸背
チャバネゴキブリ科 Family Blattellidae
チャバネゴキブリ亜科 Subfamily Blattellinae
チャバネゴキブリ属 Genus Blattella Caudell
オキナワチャバネゴキブリ Blattella asahinai mizukubo
最近,やっと少しずつ私のゴキブリ趣味が浸透してきたのか,
あちこちに旅行に行った人から,ゴキブリのお土産をもらう事が多くなってきた.
今回も,沖縄に旅行に行った虫キチ社員よりお土産で頂いた.
ありがたい事である.
お礼に何でも好きなゴキブリあげるよとと言うのであるが,
ほしいという人はそんなに多くない.
ついでに野外のゴキ写真を撮ってきてくれたので,そちらも今後紹介したい.
本種は何とペアで捕獲してきてもらった.
ヒメチャバネゴキブリに非常に良く似ている.
「日本産ゴキブリ類」により同定すると,確かにそのようである.
まず,前胸背.こちらはヒメチャバネゴキブリ.
「黒条紋の後端はやや尖って内方を向いて終わり,両側縁の輪郭はよりスムースで,かつ黒紋の前端もやや内側を向いて少し尖って終る.」
両側縁の輪郭が,よりスムースかどうかはこの個体だけではよく判らない.
こちらがオキナワチャバネゴキブリ.
「前胸背の1対の太い黒条はそれぞれ後方部で太くなっており,両側の縁の輪郭は凸凹の多い不規則な線をなす.また黒条の前端は細まって終る.」
という事である.
2008 .9.26
茨城のモリチャバネゴキブリ
ここの所,郊外に昆虫調査に出かける機会が多くなってきた.
前回の千葉県に続き,今度は茨城県に出かけた.
時間は夜に及んだ為,空いてる時間にちょいとゴキブリ探しをした.
探した場所は林縁部の林床.
モリチャバネゴキブリが非常に高密度で生息していた.
落ち葉をかき分けると,クモの仔を散らすようにいなくなるのだが,
ここは散ってもこれだけ残っている.
この時期は初齢幼虫から写真のサイズの中齢幼虫が多く,
成虫は卵鞘を付けた♀がたまにいるだけで,♂成虫を見ることはなかった.
2008 .9.25
残暑の中のお茶目なクマネズミ
クマネズミの飼育室は,ビル内の環境に近づけている為,
室温は一年を通して25℃~28℃を維持するようにしている.
しかし,様々な作業をすると夏場は臭い・痒い等,結構きつい状況になる.
そんな中クマネズミの意外な一面を見る事が出来るのは楽しい事である.
両手で針金を持ち,片足を上げたままのこの姿勢でこちらを伺っていた.
恐らく本人は,たまたまこの様なポーズのまま静止していただけだろうが.
しかし,何とも可愛らしいと思う.
はたして,ビル内でもこの様な仕草を見せているのであろうか?
2008 .9.22
オオゴキブリ科Panesthiidae(ヤエヤマオオゴキブリ)のマット交換
ヤエヤマオオゴキブリはタイワンクチキゴキブリよりもひどい事になっていた.
マットを掘っていくと次から次と死骸が出てくる.
ざっと集めてこんな状態.
中にはまだ生きているのでは?というような死骸もあった.
左がタイワンクチキゴキブリ,右がヤエヤマオオゴキブリ.
ヤエヤマオオゴキブリ幼虫の大きな特徴は中胸背に赤い斑が入るところ.
海外のオオゴキブリの中には,この赤色斑が4つあったり,大きいい斑が1つであったり,様々な色彩があるようだ.
しかし,成虫になると皆漆黒色になって見た目の変化はあまり無いようだ.
こうしてみると,非常に興味深い昆虫ではあるが,ただ飼育するだけであれば,
あまり張り合いのない種である.
2008 .9.19
オオゴキブリ科Panesthiidae(タイワンクチキゴキブリ)のマット交換②
マットを掘っていくと同時に出てきたのは,幼虫の死骸.
一匹は外傷はほとんど見当たらないような個体.
もう一つは上半身にダメージがある.
成虫が死ぬのは寿命なども考えられるが,幼虫は死んではいけない.
この現象は明らかに異常事態がケージの中で起きていた証拠である.
オオゴキブリ科の飼育をしていると,たまにこのような事態に遭遇する.
餌の不足と,親の縄張り形成の時の闘争などが原因ではないかと思う.
イエゴキブリもおかしな死亡が確認されたが,
ゴキブリといえども飼育は簡単ではない.
無事に取り出された幼虫たち.
もう少し気づかずに放置しておいたら,どうなっていた事か.
しかし,エサキクチキゴキブリは残念ながら1匹しか残っていなかった.
残念である.
新しいケージに放したところ.
すぐに潜って見えなくなった.
2008 .9.18
オオゴキブリ科Panesthiidae(タイワンクチキゴキブリ)のマット交換①
飼育環境内の密度が高くなると,頻繁にマット上に姿を現すようである.
しかし,繁殖状況(個体数)などは,マットをひっくり返さないと確認できない.
これはタイワンクチキゴキブリのケージ.
いつもこんな状態である.
そんなわけで,約半年ぶりで床替えを実施した.
今回替えたのは
エサキクチキゴキブリ Salganea esakii Roth
タイワンクチキゴキブリ Salganea taiwanensis taiwanensis Roth
ヤエヤマオオゴキブリ Panesthia angustipennis yayeyamensis
の3種
オオゴキブリ Panesthia angustipennis spadica(Shiraki)は全く繁殖の気配が無いので今回はパス.
マットを掘ると餌として入れておいた,クワガタ用産卵木が皮だけになっていた.