ゴキブログ一覧
2008 .12.17
オレンジヘッドビュレットローチ
オレンジヘッドビュレットローチOxyhaloa deusta
大きさはオガサワラゴキブリほど.
♂成虫14㎜.
♀成虫17㎜.
卵胎生で殖える.
頭部はオレンジ色.
翅はつや消しの濃い茶,嫌われるゴキブリのような艶は無い.
幼虫頭部は目立つ色は無く,普通のゴキブリである.
温度さえかけていれば今のところ普通に殖えている.
2008 .12.16
ホラアナゴキブリ
非常に小さいゴキブリなので,結構気になって定期的に観察はしているのだが,
小さすぎて写真が上手く撮れず,映像の記録はあまり残せていない.
やっと,少しまともな写真が取れたので,その後の状況を.
珍しく2匹写っている.
繁殖スピードは遅く,中々殖えてこないが,滅びもしない.
沢山殖えたら実体顕微鏡下で観察したいのだが,
いつになる事やら.
同じゴキブリでも,本種が害虫として認識されることはありえないであろう.
2008 .12.15
クロゴキブリ卵鞘の寄生率
いつもの飼育室を掃除した際,クロゴキブリ卵鞘を拾い集めた.
約2年間分の孵化もしくは寄生された中身の無い卵鞘である.
(生きている卵鞘は別に保存し寄生蜂の出現を待っている)
上と下で別れているのは,上がカモフラージュ無し.
下があり.
右と左は,右が正常孵化,左は寄生.
総数145個のうち,無事孵化は117個.
寄生は28個.
約20%が寄生されていた事になる.
中には脱出口が2箇所ある卵鞘も僅かにあった.
ちなみに117個の卵鞘から孵化した幼虫は1卵鞘26匹孵化として,
なんと3,000匹以上.
どおりで沢山いるはずである.
ちなみに,ここで育った成虫が今度TV出演する予定である.
(カットされなければの話だが・・)
2008 .12.12
ブラーミニメクラヘビ その後
小笠原より採集してきて半年以上経つが,1匹はまだ元気であった.
飼育に関しては,餌の確保が問題になる.
この個体はシロワラジムシを食べていた様であるが,
たまにイエコのメスを入れていたので,卵を食べていた可能性もある.
餌の嗜好からいくと間違いなくシロアリで,
中プラケにシロアリを生息状態にしておいても,
1ヶ月もするとシロアリを見なくなる.
小笠原ではイエシロアリが問題になっているが,
この外来種が爆発的に増えれば,シロアリも減るのではと思うほど,
シロアリ好きである.
頭部のアップ.
矢印の先に有るのが目.
拡大すると鱗も見え,ヘビらしく見えるが大きさはミミズである.
2008 .12.11
ネッタイジムグリローチ
オガサワラゴキブリに良く似た熱帯性のゴキブリ.
ネッタイジムグリローチ Pycnoscelus femapterus.
(学名に関しては??もあり,詳しいい方は教えていただきたい)
オガサワラゴキブリをひとまわりほど小さくしたサイズ.
雌雄異型で,♀は翅が無い.
最初♂成虫よりデカイ幼虫だと思っていたのだが,
卵鞘を出して死亡している個体を見たら,翅が無かった.
実体顕微鏡下で卵数を数えてみると,14×2列 28個の卵が確認できた.
日中はほとんどマットに潜っており,ほとんど姿を見たことが無い.
林床ではワラジムシと同じように,分解者として活躍しているのだろう.
2008 .12.10
甲虫のようなゴキブリ
一見甲虫のように見えるゴキブリ.
バットローチ Ergaula capucina (Brunner von. Wattenwyl),
♀成虫.
カプチーナとも呼ばれ親しまれた種.
北国に住んでいる人が,東京に出てきてクロゴキブリを始めて見て,
クワガタと間違えた話は良く聞くが,本種もコガネムシ程度には間違われそうである.
左2匹は♀,右1匹♂.
外国種のペットローチの多くは,つや消しの種が多く,
外で見かけてもゴキブリとは思わないかもしれない.
終齢に近い幼虫.
左♂,右♀と思われる.
2008 .12.9
チャバネゴキブリ 床換え その3
シェルターを移し終えた状態.
左の古いケージにはまだゴキブリが残っている為,
生きている個体のみ移してやることとします.
写真のように古いケースをあてがい,
傾けると元気のいい個体は走り出てきて下に落ちます.
このときいつも不思議に思うのは,コオロギでもそうですが,
下に逃げる個体と,上に逃げる個体がいること.
何度やっても最終的に,傾斜の上方に逃げる個体が残ります.
そんな感じで,終了.
へそ曲がりは古いケースと共に洗ってしまいます.
洗浄に関しては,以前説明したように,洗剤で殺虫するか,
熱湯で殺虫します.
くれぐれも「かわいそうだから逃がす」事はやめましょう.
2008 .12.8
チャバネゴキブリ 床換え その2
古い容器と新しい容器をぴたりと隙間無く並べます.
新しい容器には事前に餌と水を入れ準備.
これらは後から入れても良いですが,
ゴキブリがすでに入っているケージ内に底面積の多きい物を入れると,
間違いなく何匹か下敷きになり潰れます.
それが嫌なので,私は先に入れておきます.
容器をぴたりとつける訳は,お分かりと思いますが,
これより虫体を,空中を移動させる為,
隙間があると万が一落下した個体が隙間より逃走し,
困った事になってしまうからです.
シェルターの移動.
シェルターの底面には糞が詰まっています.
古くなると,糊がはがれてばらばらになりますが,今回は再利用するため,
ピンセットを差込み糞をかき出します.
糞は乾燥しており,簡単に中から出てきます.
しかし,ゴキブリも沢山出てきますので,逃がさないように注意しましょう.
すると,このようにまたゴキブリが隠れる事の出来る状態となります.
2008 .12.5
チャバネゴキブリ 床換え その1
世界で最も多く飼育されていると思われるゴキブリ.
チャバネゴキブリBlattella germanica(Linne).
その為,飼育方法は様々な方法がそれぞれの施設で行われており.
これが一番正しいという方法は今は判りません.
目的が何であるかにより,レイアウトに変化を持たせればよいと思います.
屋外種飼育に木の枝や落ち葉を入れるのであれば,
チャバネゴキブリは厨房機器のミニチュアなんてのも有りかもしれません.
交換前.
餌はカスばかりとなり,水容器のガーゼは糞や脱皮殻で汚れています.
登攀防止の炭カルもゴキブリの執拗なアタックにより薄くなっているところがあります.
水容器に使うガーゼは事前に必要な大きさにカットして準備しておきます.
2008 .12.4
ブラベルスクラニファー 羽化
ブラベルスクラニファーBlaberus craniifer ??
今年の6月に1齢幼虫を別飼育はじめ,昨日その中の1匹に成虫が出た.
約半年で成虫になった事になる.
やはり熱帯産のゴキブリは,大型であろうが環境さえ良ければ,どんどん成長する.
羽化間もない状態.
1日後.
まだ,完全に骨格は固まっていない.
この大きさのブラベルスになると,後翅が上翅の中に収まらず,
燕尾服状に飛び出してくるのがわかるだろうか.
デスヘッドといわれるブラベルスの体長は45㎜~55㎜と意外と小型であるようだ.
本個体群は60㎜を軽く越える個体が多く,
やはりBlaberus craniifer かは疑問が残る.
2008 .12.3
アミメヒラタゴキブリ交尾
アミメヒラタゴキブリOnychostyus notulatus (Stal)交尾である.
チャバネゴキブリのように長時間しているかと思ったが,30分後には終了していた.
左が♀.
腹面より.
右が♀
雄の腹端部がかなり奥まで入っている.
2008 .12.2
イエゴキブリの繁殖
今年の2月頃に孵化した幼虫たちが成虫になり,卵鞘産んでいる.
前回の高密度飼育の失敗から,2ケージに分け,
1つのケージは,生息数を少なくし飼育してきた.
前回の状態と比較して,かなりスカスカである.
1シェルター(シェルター面積6×10㎝ 60㎝2)内 4~5匹.
1匹の生息密度は3㎝2に1匹となる.
スペース的に見ると,お互いの触角が触れ合わない程度の間隔を保ている.
1齢幼虫は板ボールの波状の隙間に入っている.
触角も根元で千切れている個体はなく,各肢・ふ節も付いている.
もう1つのケージはこの倍ほど入れたのだが,肢が取れている個体が多い.
2008 .12.1
足立区生物園「きらわれものの生きものたち展」
足立区生物園で特別展示「きらわれものの生きものたち展」が催されていることを展示最終日前日に知り,急遽昨日出かけてきました.
目当てはゴキブリの展示.
展示されていたゴキブリは,左から
サツマゴキブリ
コワモンゴキブリ(展示はワモンゴキブリと記載されていた)
チャバネゴキブリ
ヤマトゴキブリ
グリーンバナナゴキブリ
の5種.
もう少し変わった種があるのかと思ったのだが,この辺が限界か.
でも,結構にぎわっていたので,
ゴキブリも捨てた物ではないと一人で満足.
他にもドブネズミやムカデなど.
やはり私が好きな生き物は皆は嫌いなようだ.
本企画は毎年やっているようなので,
興味のある方は来年の今頃問い合わせして下さい.
2008 .11.28
モリチャバネゴキブリの交尾
これは福岡で採集してきた個体である.
夕方18:45に発見.
別容器に移して観察していたが,21:00になっても離れる気配なし.
翌朝見ると交尾は終っていた.
2時間以上行っていた事になる.
拡大.
左が♀.
腹部はすでに厚みが増しており卵鞘を準備しているように見える.
チャバネゴキブリは孵化約4日後より交尾を開始する事が知られており,
モリチャバネゴキブリも生態が近いとすると,
この交尾は2度目以降の交尾であるとも考えられる.
2008 .11.27
マダガスカルゴキブリの個体変異 その2
というわけで,3つのグループわけをしてみた.
まず,Gromphadorhina portentosa ‘normal’:
この基準として,腹背は茶色で,中胸・後胸にも茶が強く出る個体群.
一時海外で話題となったマダゴキに宝石を貼り付けた「生きているブローチ」はこの茶を使っているように見える.
次は Gromphadorhina portentosa ‘black’:
本当に真っ黒の個体群,これはわかり易い.
そしてもう一つ,Gromphadorhina portentosa ‘black and white’:
このグループの特徴は腹節背面は白色で,黒のバンドが入り,
白黒明確に色分けされる.
さらに,中胸・後胸背の側縁部に赤茶色のスポットが明瞭に出る個体とした.
今後この3つのグループをさらに特徴の強い個体群として固定できるか.
楽しみである.
なお,本編の分類はよく判らない事が多く,個人的に整理したものであり,
正確な情報,正しい知識等ありましたら,是非お知らせください.
2008 .11.26
マダガスカルゴキブリの個体変異 その1
一般的に「マダゴキ」・「フルーツゴキブリ」と呼ばれ,
爬虫類等の餌用として安価に取引されているマダガスカルゴキブリ.
本種は一体何なのであろうか.
私も飼育しているが,ただ漠然と累代しているだけで面白くない.
そこで床換えついでに少し整理してみた.
海外の資料等を参考にすると,
G. grandidieri ♂:腹部は栗色;上唇部に数本の短剛毛;上腹部は粗くざらざらした表面,前胸背板の4隅は丸みがあり、portentosaよりつまんだような突起が著しい.
G. portentosa ♂:腹部は色の変化に富み,栗色に統一されていない(George の見解では); 上唇部に多くの長剛毛;上腹部表面は滑らか;前胸背板4隅は平らで,つまんだような突起が少ない.
と英国の自然史博物館 Dr George Beccaloni氏が述べている.
私の所にいる種は,腹部は色の変化に富み,栗色に統一されていない事から,G. portentosa ではないかと思われる.
しかし,上唇部に多くの長剛毛がよく判らない.
と言うことで,難しいことはもう少し調べることとして.
そこでとりあえずGromphadorhina portentosa であろうとし.
この中に“normai” ・ “black” ・” ‘black and white”
の3つのグループがあり,
Gromphadorhina grandidieri ‘normal’:
Gromphadorhina grandidieri ‘black’:
Gromphadorhina grandidieri ‘black and white’:
と分類して見た.
ただし,Princisia sp. ‘black and white’というよく似た種もあり,今後時間があれば調べていこうと思う.
分ける前はこんな感じでいろんな色彩の個体が混ざっている.
これを上記3グループの特徴の出ている個体をそれぞれ分けて飼育する事にする.
2008 .11.25
イエネズミ2種の頭骨の違い
年を取ると一年が「あっ」という間に過ぎ去っていきます.
気づけばいつの間にかゴキブリのシーズンは終わり,かなり寒くなってきました.
寒くなると毎年問い合わせが増えるのがネズミの侵入である.
そこで,ネズミ関連を一つ.
現場に行ったり,飼育していると死骸を発見する事は良くあることである.
死んで間もない個体は,外見でネズミの種が判るが,
時間のたった個体は,その場では判断し難いものもある.
今回,夏に腐敗させて昆虫類に食べさせた骨を整理した.
いくつも手がけたが,最終的に残ったのは4つとなってしまった.
その内の2つ左がドブネズミ,右がクマネズミ.
ご存知のように,頭骨は動物の脳を保護する重要な役割を果たしている.
この頭骨の形態は,種類により違いがあり,分類する指標となる.
ドブネズミとクマネズミの頭骨の違い.
頭頂骨の左右の側頭稜はよく発達し,この形で判別がし易い.
ドブネズミは左右の側頭稜は平行しているが,クマネズミは外側に膨らむ.
2008 .11.21
マルバネゴキブリ産卵 3度目
食べられてから約2週間後,再びマルバネゴキブリが卵鞘をつけていた.
今回で3回目の確認となる.
はたしてまた食べられてしまうのか?
なんとなく色が薄いような気がするが.
そうなるとこの個体から子供を獲る事の可能性はだいぶ低くなると思われる.
翌朝,ケージ内を観察するが,食べられたカスも無ければ卵鞘も見当たらない.
後日,再確認してみるとニンジンの陰に隠すように落ちている卵鞘発見.
矢印の先に有るのが判るだろうか?
拾い出して計測.
8mm内外の卵形をしている.
卵の状態はやはりあまり良い状態ではない気がするが.
親はまだ元気そうだし,チャバネゴキブリでさえ5~6個の卵鞘を付けるのだから,
本種は10個以上産んでくれるよう期待する.
2008 .11.20
マルバネゴキブリ産卵及び卵食
マルバネゴキブリが卵鞘をつけていた.前回確認してから2回目.
今回はしっかりとした形が確認できたので,期待していたが.
翌朝見るとすでに中身は食べられて外皮だけとなっていた.
卵鞘をつけている段階で,色が少し薄い様な気がしていたが,
不完全な卵鞘であったのか?
すると前回観察された卵鞘も食べられてしまったのだろうか.
2008 .11.19
ゴキブリ科 茶系ゴキブリ属集合
講習会の資料を作るのにゴキブリ科の写真を撮った.
その際使用した個体をまとめて記念撮影をした.
皆さん名前わかりますか?
左から時計回りに
ワモンゴキブリ ♂
トビイロゴキブリ ♂
コワモンゴキブリ ♀
コワモンゴキブリ ♂
トビイロゴキブリ ♀
こうなると怪獣大集合のようで結構さまになると思いませんか.
2008 .11.18
首が抜けなくなったクロゴキブリ幼虫
クロゴキブリ駆除の一環として,コップトラップを置いているのだが,
いろんな実験に使用した廃資材を使う為,このコップは横に穴が開いている.
今までこんな事は無かったが,1匹不自然な場所でもがいている幼虫を発見.
コップを持ち上げて見ても,もがくだけで逃げない.
よく見ると切れ込みに首を突っ込み,身動きできなくなっている.
正面より.
なんとも・・・・情けない.
引き抜いてやると,傷も付かずに抜けてきたので,
今年採集のクロゴキブリケージに入れることとした.
2008 .11.17
ゴキブリコバチ
卵鞘の写真を取りつつ,駆除として卵鞘を撤去した.
すると窓に群れる小さな虫を発見.
ゴキブリコバチTetrastichus hagenowii (Ratzeburg)である.
本種は産み落とされた卵鞘に産卵し,約1ヶ月ほどで30前後の新たなハチが卵鞘横に穴を開けて脱出する.
寄生され,ゴキブリではなくハチが脱出した後の卵鞘.
小さな穴が横に開く.
稀に2つあいている卵鞘もある.
背面から拡大.
大きさは2㎜内外と非常に小さく,屋内だから発見しやすいが,
野外であれば発見は難しいだろう.
2008 .11.14
クロゴキブリ産卵場所 その2
ここの部屋では,カムフラージュされている卵鞘より,
何も処理されていない卵鞘の方が多かった.
コンビに袋に貼り付けられた例.
プラスチック製の工具ケースに産み落とされた卵鞘.
なんと直射日光の当たる西側の窓の桟にも産んであるのを発見.
しかも,孵化している.
2008 .11.13
クロゴキブリ産卵場所 その1
飼育室の一つで実験がひと段落したので,片付けをした.
ここは昆虫や爬虫類を扱っているので,殺虫剤は使用できない.
そのため,クロゴキブリ等が大発生してしまっている.
過去にコップトラップなど使った部屋である.
クロゴキブリは卵鞘を産み落とすときは,近くの素材を使用して,
カムフラージュを行う事が知られている.
天井のボードに産み落とされた卵鞘.
3連結である.
判り難いが,この卵鞘はコーキングボンドを使用している.
これはいろいろミックスされている.
近くにハエトリがいるが,クロゴキ幼虫を餌としてこのクモも増えている.
2008 .11.12
フミガタゴキブリ
Byrsotria fumigata
キューバン・ブローイングローチ
フミガタ・ローチ
とも呼ばれる.
海外ではペットローチとして一般的な種のようであるが,
現在日本国内ではあまり聞かない.
最近やっと入手する事が出来た.
雌雄異型で,♀は翅が短い.
写真の♀はまだ成虫ではなく,終齢幼虫と思われる.
2008 .11.11
ニホンヤモリの外部寄生ダニ
営業所の所員が現場から取ってきたニホンヤモリにダニが付いていた.
今まで私もホオグロやオガサワラヤモリを見てきたが,
こんなダニが付いているのはあまり記憶に無い.
よく見ると赤くて結構目立つ.
早速とって同定しようと指でとろうとしたが,皮膚に喰いついているようで,
簡単にはとれない.
実体顕微鏡で見ると,口の先にヤモリの皮膚らしきものが付いている.
どうやらマダニのように食いついたら中々離れないしつこいダニのようだ.
これでも良く判らないので,プレパラートを作った.
「ヤマトヤモリダニ Geckobia nipponica Kawashima」と思われる.
成虫の胴長0.4㎜内外.色は朱色(赤くタカラダニのように見える).
分布は本州・九州に普通に生息するヤモリの外部(皮膚)に寄生するとある.
いつも,チリダニ類を見ていると,このように色の付いたダニは非常に綺麗に感じる.
ちなみに,ヤモリは最近駆除依頼が増えてきている.
昔からヤモリは家を守ると言われ大切にされてきた.
現に家屋外に生息している小昆虫類を捕食してくれる,有り難い生き物である.
温かい目で見て欲しいと思う.
2008 .11.10
ミズゴケについて
キョウトゴキブリの飼育に際して,水容器にミズゴケをのせていたが,
ミズゴケにもゴキブリに対して相性があるような気がする.
この辺は,何も検証していないので,あくまで「気がする」だけであるが,
私はこだわって商品を選ぶようにしている.
一番優先するのは,農薬等が入っていそうな物,処理されているものは避ける.
農薬等に関しては,野菜などを餌として与える際は,極力注意している.
ミズゴケのランクはAAAやAAなどAが増えると高級になるようである.
はじめの内は何が何でもAAAを探していたが,
あたり前だが,AAAだからゴキブリに相性が良いとは限らないようだ.
細かい事を書くと混乱するので,
現在の選ぶポイントを.
①100円均一の商品は,作り溜めするとカビが生えやすかった.
(カビが生えやすいのは逆を言えば何も添加されていなくて,良いのかもしてないが)
②パッケージされたミズゴケの色が,白か茶色の2色しかないものを選ぶ.
(赤く見えるのは??である.)
③Aにはこだわらない.
④加水した際,変なにおいがしない(苔の臭いはする).
という事で,現在近くの店に売っていて,あまり問題が出ていないのがこちら.
どうでも良い事であるが,私のこだわりである.
2008 .11.7
キョウトゴキブリ床換え
床換えである.
本種はチャバネゴキブリのようにサイクルが短くないので頻繁には交換しないが,
排泄物にはアンモニア臭のような特殊な臭いがあり,今回写真を撮ったついでに,
交換した.
する前.
特別なセットで飼育しているわけではない.
ケースの下に堆積した排泄物.
他種に比べて白っぽくなる.
さらさらしているので,これだけ捨てる手抜きも出来ないではないが,
衛生状態を考慮すると,たとえゴキブリでも清潔にして悪い事は無いと思う.
これは,新しく準備したケースに,古いケースに取り残されたゴキを移しているところ.
ここで溜まった糞や,死骸を除去する.
そして,完成.
綺麗.
2008 .11.6
キョウトゴキブリ雌雄腹端部
♂の腹端部腹面.
細身の腹節がつながり,肛下板で少し張り出し,尾肢,尾突起を具える.
♀の腹部腹端部腹面.
幅が広く尾突起は無い.
第8腹節は円くなり,他の大型の種の雌雄の違いのように,見分けは付けやすい.
私が本種を野外で最初に見たのは,もう20年ほど前.
関東のある工場のマンホール蓋を開けたら,小ぶりのヤマトゴキブリがいると駆除をしていた.
今から思うとあれがキョウトゴキブリであり,採集しておけば良かったと,後悔している.
2008 .11.5
キョウトゴキブリ卵鞘
健康そうな卵鞘の大きさは7mm内外.
しかし,他の大型のゴキブリの卵鞘に比べて大きさにむらがある.
飼育方法が悪いのか,自然界でもこうなのか.
過去のキョウトゴキブリに関する研究では,
卵鞘を生み付ける際にカムフラージュするとされている.
今回床換えを実施した際,結構な数の放置卵鞘を見つけた.
変な部位から曲がっていたり,極端に短かったり.
孵化せずに潰れていたり.
イエゴキブリの卵鞘を思い出す.