ゴキブログ一覧
2010 .12.7
ネッタイジムグリローチ復活
オガサワラゴキブリ同様適当飼育をしていたら幼虫が3匹ほどしかいなかった.
昨年の事である.
本種は,オガサワラゴキブリよりも小型である.
その為か,乾燥には弱かったようで,乾燥飼育をしていたらそうなった.
心機一転.
雌雄はかろうじて確保できていたのでじっと我慢の小規模飼育をしていた.
やっと晴れて小プラケから中プラケに移せるまで殖えた.
♂成虫.
♀成虫.
意外と気に入っている.
そのうち同定いたします.
2010 .12.6
Therea petiveriana 卵鞘孵化
Therea属は5種が記録されており,そのうちの2種がペットローチとして流通している.
分布は全てインド地方で,本属はインド特産なのだろうか.
昨年,インドに行ったときは影すら見なかったが.
たぶんジャングルの奥地に生息しているのだろう.
安富和男博士が書かれた「ゴキブリ3億年のひみつ」には「ナナホシビロウドゴキブリ」の名が付いている.
ドミノがいつから使われだしたか分からないが,こちらの和名も的を得ている.
1993年に出版された本なので,ペットとしては古くから有名であったのだろう.
しかし,孵化したから言えるが,中々殖えず苦戦していた.
やっと卵鞘が孵化.
うれしいですね.
2010 .12.3
残念
11月末に朝比奈正二郎博士が亡くなられました.
97歳だったそうです.
一度お会いしたいと思っておりましたが,残念です.
謹んでご冥福をお祈りいたします.
2010 .12.2
蟻の展足
集めるのは好きなのですが,標本作製は苦手です.
従ってあまり無茶はしないのだが.
針は微針を使い触角や脚を固定する.
しかし,ここまで小さいとちょっとはまりそうである.
以前43のフルディテールを作っていた頃の感覚が甦ってくる.
今はいいが,乾燥後はどうやって整理するのだろうか.
2010 .12.1
Pseudomops septentrionalis
family Blattellidae
subfamily Blattellinae
genus Pseudomops Serville, 1831
species Pseudomops septentrionalis Hebard, 1917
アメリカ・メキシコ・コスタリカに分布.
♀成虫.
♂成虫.
♀と♂の簡単な見分けは翅の色.
黒っぽく見えるのは♀.
薄茶色に見えるのは♂.
産卵.
成虫の大きさはモリチャバネほどの小型種.
オレンジ,黒,白の配色が美しい.
テラリウムの中で,本種やPanchlora nivea,Hemithyrsocera histrio,Onychostylus vilisなどを飼育したら楽しそうです.
2010 .11.30
Oxyhaloa deusta飼育
これもごく普通.
餌は以前にも紹介したと思うが,草食動物用ペレットが食べが良い.
これを与えてからは,落ち葉など面倒な物は与えていない.
うさぎ,モルモット用.
これを,ワモンやクロゴキに与えてもあまり食べなかった.
様々な種に与えたら,結構好んで食べる種が見つかるかも知れない.
しかし,葉っぱ食系のヤエヤマオオゴキブリはいまいち.
2010 .11.29
ゴキブリの解剖
オガサワラゴキブリの♀生殖器官.
両サイドの黄色いみかんの房状の物が卵巣.
そこから中央部に輸卵管で繋がっている.
オガサワラゴキブリ受精嚢.
輸卵管の途中に付いている袋.
←の中に精子が詰まっている.
潰すと,このように無数の精子が泳ぎだす.
(生理食塩水中)
拡大.
長さは80~100μm.
2010 .11.26
シラミバエの蛹
昨日,シラミバエ成虫を頂いたN氏より,今度は蛹を頂きました.
これは野外で見かけても,何かのタネかと思い,採集しないでしょうね.
とてもハエ類の蛹とは思えません.
どちらかというとマルカメムシ類のクモの巣に撒かれて臭くてクモも食わずに放棄された死骸のようです.
鳥の巣にこれが転がっているのでしょうか.
今まで,鳥の巣にはあまり興味ありませんでしたが,これから少し探してみようかと思います.
2010 .11.25
クロゴキブリ飼育
室内で加温飼育していても,冬になると成虫は少なくなり,幼虫が主となる.
累代を重ねると家畜化され,この辺の越冬メカニズムが狂うと聞くが,体に記憶されたリズムはそう簡単には狂わないのだろう.
飼育に関しては,熱帯種とは違い,室内であれば加温なしで越冬するであろう.
2010 .11.24
ビートルローチ衝撃の 3○
羽化直後の♀と交尾する♂は今更驚かない.
が,これは少し不自然?多い?
濾紙で引き上げるとやはり3匹くっついている.
別の角度より.
日常的にこんな事が起きているのだろうか?
ゴキブリの交尾は沢山見てきたが,普通は1対1.
人間界もいろいろいるのだから,しょうがないとは思うが.
昆虫の世界にもあるんですね.
しかし,どうやってくっついているのだろう.
2010 .11.22
ホラアナゴキブリ 長翅の意味
ケージを開けると,コバエが飛び出した.
と思ったら,長翅の♂.
写真を撮ろうとごそごそしている内に逃走.
まあ,♂なので繁殖はしないが,反省せねば.
しかし,まさか飛ぶとは思わなかった.
結局,飛んだ写真はなく,ケージの中にいた飛びそうな別の長翅.
2010 .11.19
Archiblatta hoevenii 成長差他
羽化する個体の横で,初齢に近いような個体が同居している.
これは,同じ卵鞘より孵化した個体.
この違いはなぜ起きるのか.
発育不全の可能性もあるが,異常個体であれば長くは生きていないだろう..
同世代との成長をずらす事により近親を避けるためか.
このペースでは成虫まで,まだ半年は必要だろう.
はたして,成虫となるか.楽しみである.
そうこうしていると,別の卵鞘個体群の中の1雌が脱皮しそうな気配.
今度は前回失敗の連続だった垂直面での脱皮.
深夜だったので,そのまま就寝.
今年は,脱皮失敗が無いのでそれほど心配はない.
翌朝.
期待通り無事完了していた.
2010 .11.18
Archiblatta hoevenii 羽化 3
脱皮が失敗しない訳?
結構重そうな体を支えるしっかりとした脚.
昨年は,垂直面での脱皮に,足場が安定せず失敗をしていたと思ったが,
平面でも脱皮は成功する事から,設備的な失敗ではなく,生理的・体力的な失敗だったのだろうか.
以前もぴょんきちほいくえんさんより同じような事をアドバイスされたが.
前回の飼育と違う点は人工的な足場はやめた.
餌は固型飼料に偏らず,キノコ類もまめに与える.
多頭飼育をやめた.
土壌維持生物としてトビムシのみを投入.
F2になった.
そんな所だろうか.
2010 .11.17
Archiblatta hoevenii 羽化 2
56分後.
腹端が抜けるまで30分近く要した.
この状態で40分近く静止していた.
68分後.
やっと向きを変え,脱皮殻を食べに動き出す.
この間,別の幼虫が近くに寄ってきたが,何事も起きず脱皮殻も横取りされなかった.
明けて6時間後.
やっと色づいてきたがまだ骨格は固まっていない.
脱皮殻は途中で摂食の邪魔をしたせいか半分ほど食い残している.
とりあえず無事完了.
今年の個体達は,脱皮不全をほとんど起こさない.
2010 .11.16
Archiblatta hoevenii 羽化 1
F2成虫への脱皮
4分後.
8分後.
14分後.
横から.
26分後.
2010 .11.15
キチャバネゴキブリ 羽化
言葉は不要ですね.
2010 .11.12
キチャバネゴキブリ 終齢幼虫
本種やキスジゴキブリは結構好きな種である.
♂幼虫.
これはF2かF3ぐらいになると思うが,意外と微妙な環境変化で体調を崩しやすい気がする.
案外チャバネのような簡素なセットのほうが安定しているので,うまく飼育できるのかもしれないが,まだ試す時間と度胸がない.
♀幼虫と♂幼虫.
2010 .11.11
ブラベルス ディスコイダリス飼育
Blaberus discoidalis Serville, 1839
ブラベルス属の飼育は比較的簡単な種が多い.
本種もどんどん増える.
ブラベルス属の中では,最も古くから日本に輸入されていたのではないだろうか.
あまりもポピュラーなため,ローチ飼育者でも意外と飼育していなかったりするかも.
ブラベルス属は種によって,乾燥した状態では初齢幼虫が弱かったり,
成虫に脱皮する際,羽化不全を起こす種も見受けられる.
しかし,本種はほとんど心配ないようだ.
2010 .11.10
机周りのハエトリグモ
少し前から気になっていた.
足元や,アノール実験室内でよく見かけていた.
特別嫌いでもないし,クロゴキ初齢や,ノミバエ類の駆除でもしてもらえればと,放置していたが,最近は机の上まで進出してきたようだ.
まあ,にぎやかで良い.
写真から同定しようと思っていたが,きれいに写っていなかったので種は不明.
アダンソンハエトリは良く見るので,♀かも知れないが,また捕まえたらちゃんと同定しましょう.
2010 .11.9
オオモリゴキブリ 孵化
今年のインセクトフェアで購入したオオモリゴキブリ卵鞘.
9/23に購入したので採集はおそらく20日前後?
この時採集者のS田さんになぜ卵鞘だけなのか聞くのを忘れたが,同定できていることから,卵鞘付き雌成虫を採集後,輸送中に親が死亡か産下したと推測.
27℃保管をしていたので孵化まで40日前後を見ていたが,
まあ予定通り10/29に孵化.
以前飼育していた際,産下された卵鞘は,曲がったものが多かったが,これは真っ直ぐ.
孵化後約1週間後の幼虫.
まだ白い.
大抵の1齢幼虫は孵化後1日以内で茶褐色の目立たない色に変わるのだが,本種はまだ白い.
2齢に加齢しないと色付かないのか.
しばらく様子を楽しむこととする.
2010 .11.8
ヨロイモグラゴキブリ 餌
主食はユーカリの葉だと思う.
しかし,入れておくと食べるので,他にニンジンや固形飼料を与えている.
固形飼料はユーカリには含まれない栄養も含まれているので,吸収されるかは別にして,ハイカロリー栄養食だと考えている.
床材は国産広葉樹の腐葉土とクヌギ粉砕材なので,こちらも食べていると思う.
何を最も食べているかは調べていない.
たぶん4年目の個体.
両方とも♀なのだが,成虫になるまでまだ時間がかかりそうである.
久しぶりに固形飼料入れてみる.
こんな感じで食べている.
2010 .11.5
モリチャバネゴキブリ in 愛媛
11/4,5日と松山市内で第26回 日本ペストロジー学会が開催され,私も参加してきました.
前日の3日から愛媛に入り,前夜祭とばかりに地元の蔵元に.
京ひなブランドで出来上がる酒は昔ながらの製法だそうで,普段は見学も受け付けていないそうで,特別に見学させてもらいました.
が,一緒に来ている人間には一部変な人もおり,早速虫探し.
麹室前で虫の番をしていたアシダカグモ♂.
これでは我々PCOの出番は無さそうである.
試飲の前に庭を探すとモリチャバネ幼虫が.
採集していたら,若お上の娘が集まってきて一緒に探してくれた.
さすが松山の子供はのびのびと育っている.
6匹ほど採集して終了.
酒六酒造の皆さん,いろいろありがとうございました.
その後,会場のある道後温泉に移動し発表やら,総会やら忙しい2日間でした.
宿泊したホテルの目の前にあった道後温泉本館.
大ヒットした映画「千と千尋の神隠し」の舞台となった「油屋」のモデルになったことでも有名.
害虫道を目指している皆さん.
本学会は変な虫屋が集まります.
入会してみてはいかがでしょう.
2010 .11.4
ウルシゴキブリ飼育
屋外種,ウルシゴキブリ.
しかし,その飼育は簡易で他のゴキブリ属と同様に飼育できる.
餌は固形飼料のみ.
野外種なので,床材や天然素材のシェルターを入れてもいいが,管理が大変になるのと,それがゴキブリのために快適かは別のような気がする.
2010 .11.2
インド産 Blattella sp.
モリチャバネより前胸背の黒紋が太く,一見して別種と区別できる.
幼虫はさらに特徴があり,黒色の背面中央に1本の白い線状ラインが入る.
これも野外種だけあって良く飛ぶ.
大きさはモリチャバネと大差ない.
インドの林床であれば,高率で発見できる.
2010 .11.1
トビイロゴキブリ飼育
ゴキブリ科の他種同様,飼育しやすい.
飼育方法も同じ.
その割には,国内の分布は広くなく,
茶系ゴキブリ科 3種の国内生息割合は,今の個人的な想像では,
№1 ワモン
№2 コワモン
№3 トビイロ
こんな順位.
トビイロの生息を確認したら是非教えてください.
今週,ペストロジーで発表します.
2010 .10.29
ゴキブリの餌付け
水を替えようと思ったら,餌が全く入っていなかった.
餌容器に餌を入れるとたちまち群がったので,手で与えてみると,予想通り皆集まってくる.
持ち上げても一心不乱に食事をするトビイロゴキブリ♀成虫.
よほど腹が減っていたのだろう.
手から餌を採るようになるのは,ペット飼育でも重要な要素だと思う.
2010 .10.28
トウヨウゴキブリの飼育
写真には虫体が何も写っていないが,シェルター内に潜んでいます.
成長のサイクルが混ざらず,今は成虫と卵鞘と初齢幼虫の状態.
見て分かるとおり,簡単なセットで飼育できている.
2010 .10.27
Archiblatta hoevenii 成長差
昨日羽化した個体と同じ日に同じ卵鞘から孵化した幼虫.
中にはまだ2齢幼虫ほどのサイズがいる.
成長不良なのか,この種の特徴か分からないが,これだけ成長がばらつくゴキブリは聞いた事がない.
2010 .10.26
ハワイからのゴキブリ
今月,10月20日~23日までハワイにてNPMA(National Pest Management Association)が開催され,当社社員も参加してきました.
私は,「日本のハワイにしょっちゅう行っているからいいだろ.」
という訳でもないのですが,留守番.
お土産に「いろいろ採ってきて」とお願いしておきました.
そしたらすごいゴキブリを貰ってしまった.
パッケージ.
カッコウの良いゴキブリ.
本体からゴキブリを分離.
これだけでもいい.
中にモーターが入っていて,回転の振動でゴムで出来た無数の脚が小刻みに動き,不思議な動きをするおもちゃ.
日本でも同様のおもちゃが販売されていたと思うが,ゴキブリはさすがになかったと思う.
「Legend of Nara Battling Bugs」で検索すると商品出てきます.
国内販売は未確認.
ゴキブリはまだ数種類あるようだ.
ハワイも小笠原諸島同様,大陸と一度も繋がった事のない海洋島で,様々な生物が独自の進化を遂げているという.
どのようなゴキブリが生息しているか一度この目で見たいと思っている.
ちなみにハワイにはイエゴキブリやマダラサソリ(同種か近縁種)などが庭先にも普通に生息しているらしく,このブログを見たハワイ在住の人に写真を送ってもらって確認したが,驚いた.
2010 .10.25
シラミバエ2種
本日,Y研究所のNさんよりシラミバエをいただきました.
こちらは体長4mmほどの緑の体色をした種.
綺麗.
腹面.
脚先の強靭な爪で体毛をつかみ,鳥の体にしがみつくのでしょう.
口器.
非常に生きが良く,飛んで逃げるためプラスチック容器の外から撮影.
多少(結構)ぼけているが勘弁ください.
この個体は生きているので産幼虫まで観察したいのだが,雌雄が分からない.
♀なら可能性はある.
続編はその辺の結果次第.
こちらは2mmほどの小型種.
これで,前回の種と合わせて3種コレクションが出来た.
こうなるとやはり同定したくなる.
また,集めたくなる.
九大の昆虫目録では23種記載されているようで,ゴキブリの種に比べれば半分.
意外と面白い.