ゴキブログ

2008 .7.29

チャバネゴキブリの駆除

カテゴリー:チャバネゴキブリ

飼育ケージ内に管理されている個体は,駆除する必要はないだろう.
問題なのは,気が付かない間に侵入(脱走)し,人と同じ生活空間の中で,
肩を並べて生活をはじめる個体群がいると,やはり駆除対象となる.
野に放たれたチャバネはそこが温かく,潜み場所があり,
餌がそこそこ揃っていれば,繁殖を開始する.
当然ゴキブリを飼育する技があれば,駆除する技も無ければ片手落ちである.
ではどの様に駆除するか,最も効果的に行うのであれば,
当然,ゴキブリの住みにくい環境を造ることから始める.
整理,整頓,清掃.
これは餌を無くし,潜む場所を無くす最高の方法である.
そして,ローチトラップを室内均一に設置する.
2~3日後トラップを調べると,潜伏している場所近くのトラップは捕獲があるので,
その場所を詳しく調べる.
すると,クラックの中や,
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見落としていたゴミなどが見つかる.
再度ゴミ等を処理し,そこに毒餌(ベイト剤)や,殺虫剤を,
用法用量に従い使用する.
ちゃんと行えば,減ると思うので,それを何度か繰り返す.
この様な処置を記録として残し,後の駆除の参考データとする.
チャバネゴキブリは,どこにでも生息しているゴキブリではあるが,
飼育していた個体が逃げた等,侵入した原因が必ずあるはずである.
「いつの間にかいた」と言う状況であれば,
知らぬうちに定期的な侵入経路を確保してしまっている可能性がある.
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これを見つけないと,駆除,また侵入,駆除,またまた侵入,
と,いつまでたっても,完全駆除は難しい.
従って,逃がしてもいないのにチャバネが住み着いている場所(飲食関係)
の駆除は,非常に高いレベルの技術が必要とされる理由である.

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  1. Y.S より:

    初めまして。麻布大学でゴキブリについて研究をしている者です。いつも興味深く拝見させていただいております。
    いきなりで申し訳ないのですが、チャバネゴキブリとクロゴキブリの薬剤に対する抵抗性の違いはあるのでしょうか?
    また私達の大学内ではチャバネゴキブリが見られなく、ほとんどがクロゴキブリです。これには何らかの要因があるのでしょうか?
    お忙しいところ申し訳ないですが、できる範囲でお答えして頂けたら幸いです。
    よろしくお願い致します。

  2. 小松 より:

    こんにちは.
    麻布大学ですか.
    私もいつもお世話になっております.
    さて,チャバネゴキブリとクロゴキブリの薬剤に対する抵抗性の違いですが,抵抗性を獲得するメカニズムは同じではないかと思います.
    しかし,チャバネゴキブリはライフサイクルが短く,薬剤による淘汰の機会が多いため,獲得しやすいと考えられます.
    一方クロゴキブリは幼虫が成虫になるのに1年以上必要なので,薬剤を経験する機会が少なく,抵抗性を獲得するに至っていないのではないでしょうか.
    大学内でクロゴキブリが多い理由ですが,クロゴキブリは屋外にも普通に生息しています.当然,屋内にも侵入するチャンスが多いのですが,チャバネゴキブリは屋外には生息していません.従って家屋内に侵入する経路は,本種が生息している他の場所から物に付着して持ち込まれなければなりません.
    すると厨房などは絶えずチャバネゴキブリが生息している他の場所から物の移動により持ち込まれる可能性が高くなりますが,大学構内は飲食関係の人・物が出入りしている事は少ないので,発生(侵入)する事は少ないと考えられます.
    その他,万が一侵入したとしても,冬に気温が下がる場所では,熱帯原産のチャバネゴキブリは越冬できず,滅んでしまいます.
    ご不明な点がありましたら,再度ご連絡ください.
    今後ともよろしくお願いします.

  3. Y.S より:

    ご返答有難うございます。とても分かりやすいご説明で、非常に参考になりました。今後の研究に生かしていきたいと思います。
    これからもゴキブログ楽しみにしております。
    またご質問する機会がありましたら、よろしくお願い致します。ありがとうございました。

  4. あらちゃん より:

    はじめまして。ゴキブログを興味深く読ませて頂きました。
    研究テーマとは異なるかも知れませんが、専門家の方の知識を拝借したくコメントさせていただきます。よろしくお願いします。
    昨日、妻がチャバネゴキブリの駆除のために市販のバルサンを自宅で使用しました。ところが、うっかりと小学生の長男が飼育しているオオクワガタのケースを避難させるのを忘れ、オオクワガタが瀕死の重傷をおってしまいました。ただ、オオクワガタは朽ち木の下に隠れていたこともあり、弱々しいながらも現在も生き延びています。ほぼ自力歩行はできません。ピレス系(?)の神経毒ではないかとのことですが、有効な中和剤など考えられるものがあれば教えていただけないでしょうか。現段階で最低限できる対応として、クワガタ自身を軽く水で洗い流し、新しい飼育ケースに新しいマットを敷いて、引っ越しを完了させました。
    常識的には放っておく以外には考えられないと思いますが、彼の命が続く以上、何かしてあげられることはないかと模索しています。
    どうか専門家のご意見をよろしくお願いします。

  5. 小松 より:

    あらちゃんさん  こんばんは.
    難しい問題です.
    現在のところ,昆虫に暴露された殺虫成分を中和できる物質(方法)は無いと思います.
    出来る事としては,クワガタの体表に付着している殺虫成分を洗い流す事.
    特に気門等のある腹面を良く洗い,安静にしてみてください.
    それと,二次被害の防止として,殺虫剤がかかった恐れのある飼育資材は破棄した方が良いでしょう.
    ピレスロイド殺虫剤の利点は即効的にノックダウン作用を起こす事です.
    有機リン系の殺虫剤はノックダウンはいまいちですが,殺虫効力がすぐれます.
    有機リンを使用していたら短期間でダウンしていたでしょう.
    その違いにより,クワガタは致死せずに生きているのだと思います.
    ピレスロイド剤の欠点は,ノックダウン効果に優れるが,その後蘇生する事です.
    従って,クワガタも時間と共に蘇生する可能性があります.
    そこに期待するしかないでしょう.
    二次被害の防止として,殺虫剤がかかった恐れのある飼育資材は破棄した方が良いでしょう.
    私も殺虫剤を使用した日は,全身シャワーを浴び,衣類を着替えてゴキブリに触れるようにしています.
    害虫種は殺虫剤に対して,抵抗性を発現していますが,一般昆虫は非常に弱いです.
    有効な返答が出来ずに大変申し訳ないと思います.
    クワガタが快方に向かう事を祈っています.

  6. あらちゃん より:

    ご返答ありがとうございます。
    非常にわかりやすく参考になりました。
    ピレスロイド系と有機リン系との違い、その解説などについて、とても勉強になりました。
    事件から2日経った今朝の状況ですが、なんと!自力歩行でケース内を移動していることが確認できました。
    まだ元気活発というわけではありませんが、初日と比べるとずいぶん手足が動くようになりました。エサを食べた形跡が無いのが心配ですが、「時間と共に蘇生する可能性があります」というお言葉から、着実に快方へと向かっているのだと期待を持つことができました。
    アドバイスいただきましたように、気門のある腹面をもう一度洗い流して、安静にしてクワガタの回復を見守っていきたいと思います。
    このたびは本当にありがとうございました。

  7. あらちゃん より:

    こんばんわ。
    先日は本当にありがとうございました。
    1週間経ったクワガタのその後ですが、なんと!ほぼ100%の状態に復活してくれました。昆虫ゼリーも一晩で2個平らげてしまうほどに元気旺盛です。事件当初の的確なアドバイスがなければ、今頃はお墓の下だったかも知れません。本当にありがとうございました。

  8. 小松 より:

    あらちゃんさん.
    こんばんは.
    ブログ拝見しました.
    小松先生はちょっと恥ずかしいですが,何よりクワガタが元気になりよかったです.
    私も昔から様々な昆虫を飼育してきました.昆虫といえど大切な家族です.
    本当に良かったです.
    餌を食べるようになればもう心配ないでしょう.
    少しでも長生きさせてください.
    今後もよろしくお願いいたします.

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