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2009年05月22日

サツマゴキブリ 放棄された卵鞘

卵胎生のゴキブリを飼育していると,卵鞘が放棄されているのをよく見かける.
理由は今のところ判らないが,この卵鞘を見るに,
卵鞘が曲がったり,先端が細くなったりと,異常が見られる.

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自然界では卵鞘を排出する際,適した場所に移動し,
単体でひっそり生んでいると思われる.
しかし,飼育のような過密した状況や,
飼育者がよかろと作った環境では上手くいかないであろう.
下は卵鞘出したまま死んでいた個体.
これは保育嚢に戻す途中のトラブルであろうか.
卵鞘は正常に見える.

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2009年05月21日

サツマゴキブリ 幼虫

幼虫は光沢の無い薄茶色で,他のマダラゴキブリ科の幼虫に良く似ている.
個体により明るい茶色のものや,濃い茶色の個体もいる.

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写真中最も大きい個体は終齢に近いと思われ,成虫に近い色彩が出てきている.

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初齢幼虫は3㎜前後.
地味な幼虫である.

2009年05月20日

サツマゴキブリ 雌雄

成虫雌雄の見分けかた.
写真は腹面の腹端部.

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こちらは♂.

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そして♀.
♀の腹端の腹節は1枚の面(1節)であるのに対して,
♂は2節で構成される.
比較すると大きい方が♀であるが,1匹だけで始めてみる人はこの部位を確認すると間違わない.

2009年05月19日

サツマゴキブリ

マダラゴキブリ科 Family Epilampridae
サツマゴキブリ属 Genus Opisthoplatia Brunner v.Wattenw
サツマゴキブリ  Opisthoplatia orientalis (Burmeister)

過去にも幾度となく登場しているが,改めて解説.
日本には5種のマダラゴキブリ科が記録されているが,
4種はマダラゴキブリ属に属し,サツマゴキブリ属は本種1種のみ.
その特徴は,前胸背前縁は放物線状の円弧,後頭部を覆う.
マダラゴキブリ属は後頭部が顔を出している.
そして,最も大きな特徴は♂♀とも前後翅は鱗状に縮小する事.

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♂の体長25㎜内外(写真左).
♀の体長35㎜内外(写真右).
成虫は艶のある黒褐色で,前胸背前縁に白い縁が入る.
また,背面より見ると,腹縁は赤茶の色が入り,綺麗な外見をする.

生息場所は,朽木の樹皮下,湿った林床などに潜んでいるものが見られる.
幼虫・成虫は水辺を好むようで,湧き水のある場所で見ることもある.
私が採集した場所もそのような場所であった.

国内分布は九州,四国以南とされるが現在北限は千葉県まで記録がある.
探すと意外な場所で発見する可能性がある.
皆さんも家の周りなどを探してみてはどうだろう.

国外では台湾・南支那に広く分布するという.

2008年12月22日

サツマゴキブリ床換え その1

鹿児島で採集した個体群.
普通の環境で増えている.

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本種はマダラゴキブリ科に属し,水場が飼育に重要と思われる.
実際採集した場所は,湧き水が溜まっている場所であった.

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2008年10月01日

卵胎生の大型ゴキブリが罹る病気

サツマゴキブリ♀成虫の腹端部から,内臓のようなものが出ている個体がいた.

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この症状,過去にヤエヤママダラゴキブリRhabdoblatta yayeyamana Asahina,
ジャイアントウッドローチArchimandrita tesselata (Rehn)でも見た事があり,
これはどうも卵胎生のゴキブリ(特に♀成虫に限って)に発生する症状だろう.
という事で紹介したい.

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腹面より拡大.

ゴキブリが病気になっても誰も心配したり,残念と思う人はいないと思う.
まして,治療しようなんて考える人は「大ばか者」・「変人」と思われるだけだろう.
治療としては,症状が出た直後であれば,滅菌したガラス棒の様な物で押し込む事により,収納できると思うが,出てから時間が経って乾燥が進んでしまうと,元には戻らないであろう.

この出ているのは,保育嚢が脱腸のように出てきている感じがする.

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よく見ると,袋の内部に白い内蔵のようなものが確認でき,
形から卵巣と思われる事から,生殖に関係する器官と推察するのが良いと思う.

2008年05月22日

サツマゴキブリ 産仔

3月25日に卵を排出している個体を見つけた.

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卵鞘は産み捨てられるものと違い卵殻が薄く,中の卵が良く確認出来る.
数えてみると片側で19まで数える事が出来る.

そして,昨日.
別容器に移して管理していたら,幼虫がいるのに気づいた.
卵鞘収納より約45日後である.

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幼虫の数は40匹.
チャバネゴキブリの卵鞘からほぼ同数の幼虫が出てくる事から,
野ゴキとは言え,増えるわけである.

2007年11月22日

サツマゴキブリ脱皮

サツマゴキブリ Opisthoplatia orientalis (Burmeister)も卵胎生である.
たくさん飼育していると脱皮したての個体はよく観察できるが,始まる瞬間から観察できる事は殆ど無い.
これはこれでシリーズ化しようと思ったがなかなか立ち会えなっかった.
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始まってから脱ぎ終わるまで約20分.
右下の体色がついてくるまで約60分要している.
これもやはり夕方から始まった.
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そのあと普通は脱皮した本人が殻を食べるのであるが,本事例では,側でこの脱皮を見守っていた中齢の幼虫が食べていた.
まあ,中には脱皮の途中から本体を食べようとする者もいるので,それに比べれば平和的である.

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