Polyphaga aegyptica 復活
エジプト砂漠ローチPolyphaga aegyptica が復活した.
張り付くダニにやられ,卵鞘を残し壊滅したのが去年の3月.
やっと成虫が出るにいたった.
まだ♂だけであるが,上手く復活できた.
今回成虫になった個体たちは,去年4月に孵化した仔であろう.
卵鞘が産み落とされてからの期間を考慮すると,約1年を要する事になる.
集合させてみた.
死んだ真似が上手なPolyphaga aegyptica.
動かないから写真は撮りやすい.
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エジプト砂漠ローチPolyphaga aegyptica が復活した.
張り付くダニにやられ,卵鞘を残し壊滅したのが去年の3月.
やっと成虫が出るにいたった.
まだ♂だけであるが,上手く復活できた.
今回成虫になった個体たちは,去年4月に孵化した仔であろう.
卵鞘が産み落とされてからの期間を考慮すると,約1年を要する事になる.
集合させてみた.
死んだ真似が上手なPolyphaga aegyptica.
動かないから写真は撮りやすい.
やっと成虫が出始めた.
まだ♂だけであるが,♀もまもなく羽化すると思われる.
♀終齢幼虫.
卵鞘の孵化より約7ヶ月.
意外と早い成虫出現となった.
卵期間から考えると,約9ヶ月で成虫となった.
♀は10ヶ月と言ったところだろうか.
今年の春にダニに寄生され,卵鞘を残して壊滅した本種.
卵鞘は何とか孵化し,小プラケで飼育していたが,
ここに来て幼虫が順調に成長し,無事中プラケに引越しとなった.
小プラケで管理できると場所はとらないが,やはり個体数が増えるとトラブルの原因となるので,殆どの種は中プラケ管理となる.
小プラケの様子.
中齢幼虫がひしめき合う状態となった.
終齢に近い幼虫.
本当に良くここまで成長してくれたと思う.
ここの所おかげさまで大変忙しく,細かい事が出来ないが,
時間を見て,この個体達のダニ寄生を確認したいと思う.
そして完成.
左小容器が餌入れ,固形飼料が入っている.
右大き目の容器が給水容器.
マットは現時点では湿っているが,乾燥した方が餌もカビる事無く,
ゴキブリも特別問題は出ないようだ.
エジプト砂漠ローチ Polyphaga aegyptica (Linnaeus)
ダニ被害より3ヶ月,順調に幼虫が育っていると思っていたが,
マットに「ボーセリンローチ」に発生したのと同じダニが大量に発生していた.
ダニは懲り懲りなので,仕方なくマットを全部交換したのだが,
幼虫はいたって元気?にしていた.
篩いで拾い上げ,別タッパーに一旦移し,
ダニが付いていないのを確認後,別セットに戻した.
大きい幼虫は10㎜弱まで成長をしている.
この属の成長は遅いと巷ではささやかれている.
確かに3ヶ月でこのサイズでは,成虫になるのは来年?
ワモンゴキブリは200~300日ほど要するので,
それから考えると遅いほうかもしれない.
この徘徊性のダニ.
大型で動きが早いので見た目は目障りだが,
実は「有益なダニ」かもしれぬと思い始めている.
比較的悪条件になっているマットに発生しやすい.
そして,特にゴキブリに対する被害も確認できない.
現にエジプト砂漠ローチ幼虫140匹ほどいたのだが,
前回数えたときと比べても減っていない.
かなり小さな卵鞘も孵化していた.
色の薄い卵鞘は光で透かすと中を見る事が出来る.
この卵鞘は短いものだが,5個見える.
2列として約10匹出てくるはずだ.
孵化が順調に進行し,孵化容器内での幼虫密度が高くなってきたので,
1サイズ大きいプラケに移し変えた.
写真の中に4匹確認できる.
1齢幼虫の体長は約4㎜.
現在早い個体で2齢まで成長しているが,体色は白いままだ.
子供集合写真.
全部で100匹以上孵化していた.
シナゴキブリEupolyphaga sinensis,
カプチーナErgaula capucinaなどの,
雄は長翅で細身,雌は10円玉のような丸身の雌雄異形の種が産む卵鞘は,
本種のような大きさがまちまちの卵鞘を産む.
以前から,この短い(小さい)卵鞘は孵化しているのか疑問に思っていた.
というか,孵化しないだろうと思っていた.
しかし,卵鞘しか残せないような状態となり,
いつもは孵化した卵鞘まで見ないのであるが,
今回はどの程度孵化しているか確認してみた.
全て孵化した卵鞘である.
右列のような色が濃く,頑丈そうな卵鞘は孵化してあたり前なのだが,
左下の長さはあるが形が歪んだ物や,
色が薄茶色のどう見ても未熟卵鞘のようなもの.
中列最下の短い物.
一応孵化したようである.
極端に短い卵鞘の孵化は確認できていないが,
結構変な形の卵鞘でも孵化する事はわかる.
壊滅をお伝えした後,
小プラケで管理していた中~成虫グループだが,
昨日,経過確認ついでにマット交換を行った.
なんと,生存は4匹.
♂幼虫2.
♀幼虫1.
♀成虫1.
左の容器はダニ除去試験に使用した個体が入っているタッパー.
結果的に何らかのダニ除去処置を施した方が生き残っている.
ゴキブリ飼育を甘く見た代償がここにある.
反省している.
頭部を中心に付着しているダニであるが,
以下のダニ駆除を行ったが,1週間程度では効果は無かった.
・クン炭マット
・針葉樹マット(市販ダニ忌避マット)
・ダニ忌避スプレー(アルコール主成分)
だめもとで,当社で販売しているニーム製剤の昆虫忌避スプレーを少量筆で付けてみた.
この薬は元々このような目的で使用するものではないが,忌避効果はある.

塗布前.
隙間が無いほどダニが付着している.
いつ見てもひどい状態だ.

塗布翌日.
ダニが固着していたのが離れ歩き回っている.

2日後.
まだ付いているが7割ほどのダニは取れたようだ.
繰り返せば綺麗に落とす事が出来そうである.
ただし,顔面に塗るため,ゴキブリの口から忌避剤が体内に取りこまれる.
その結果,成虫は今のところ(4日後)生きているが,
幼虫は3匹処理し全て死亡した.
気門と口器以外に塗布すれば大丈夫だと思うが,
濃度や塗布の仕方など検討の余地は十分ありそうだ.
壊滅から救出した卵鞘のみ収容したケース.
卵鞘だけしか入っていないが,いつ孵化しても良いように水餌を入れてある.
一応気になるので,結構頻繁に中をのぞいていた.
小さな白い幼虫がいた.
数的に卵鞘1個の孵化と思うが,
これで何とかダニなし個体群を復活させられそうだ.

拡大.
こんな小さな幼虫があのダニに寄生されたらあっという間に全滅だろう.
順調に増えている種ほど,その飼育環境は短時間で劣化しやすく,
不潔な状態になりやすい.
今回は良い勉強になった.
寄生したダニを何とか取れない物かと,
市販しているダニ忌避マットなるものに数個体入れてある.
ダニは全く取れる気配が無い.
そんな中卵鞘を産み始めた.
朝10時の状態.
まだ形ははっきりとしない.
午後2時.
約4時間後.
午後8時.
約10時間後.
まだ産み落とされていない.
翌朝.
すでに産み落とされていた.
マットに複数飼育していると,大概卵鞘はマット上に転がっている.
その為,ばらばら産み落とすタイプだと思っていた.
しかし,本当は,ちゃんと土中に産み付ける行動をとるようだ.
孵化するといいのだが.
何ヵ月かかるだろう.
保管していた死骸よりダニを取り出し,
プレパラートを作った.
体長0.3~0.4㎜.
お皿を伏せた様な扁平なダニ.
虫体表面に強力に付着しており,ピンセットのような硬いものでこすらないと,
剥がれてこない.
どこかに吸盤のようなものがあると思われ,
拡大してよく見ると,腹面の肛門板周りに丸い吸盤らしきものが観察できた.

このダニどこかで見た事がある.
たぶんトカゲ類の幼体が死んだ際,
目の周りに付着していたダニに良く似ている.
同定を試みたが該当しそうなダニは見当たらない.
最新の研究では,昆虫類に寄生する中気門のダニに関して,
石川和男先生がいくつか報告している.
それによると,昆虫類に外部寄生する種として,
Diarthrophallus(クロツヤムシダニ科)
Macrocheles(ハエダニ科)
Proctolaelaps(マヨイダニ科)
Coleolaelaps(トゲダニ科)
Scarabaspis(ヤリダニ科)
Lobogynium(イトダニモドキ科)
Neocypholaelaps(カザリダニ科)
Varroa(ヘギイタダニ科)
などがいるそうである.
しかし,どの科を見ても腹面に吸盤らしき物を備えたダニは見あたらない.
どなたか心当たりがありましたら教えて頂きたいと思います.
現状は全滅まで進行していなかったが,
もう少し気づくのが遅れていたら,全滅であったろう.
幼虫・成虫 全てが寄生されており,
取り除くのは不可能な状態である.
とりあえずマットを全交換し,生き残った個体を移す.
唯一卵鞘は寄生が少ないため,
全てを拾い上げ実体顕微鏡で1つずつ確認し,別容器に保管した.
拾い上げた卵鞘.
26個しかない.
短い異常?な物も含まれるので,正常な卵鞘はさらに少ない.
ちょうどこれから産卵する時期であったので,非常に厳しい状況である.

卵鞘の拡大.
このぐらいではまだ判らないが,もう少し拡大すると,
卵鞘の横溝にダニの卵らしきものが付着している.

これで初めて同じ種であると思える.
体色も雄の翅は漆黒色であるのに,雌は赤茶色をしている.
体重は♂0.3g,♀1.7g.
♀は♂の5.6倍の重量がある.
これだけ違う雌雄もあまり知らない.
その結果産まれるのが卵鞘.
卵鞘の継ぎ目(龍骨部)に鉤上の突起が14~16個並ぶ.
おそらくこの鉤上突起と中の卵の数は何か関係していると思われる.
未だこの種の卵鞘が孵化した実績が無く,いずれは孵ると思うのだが,
待ち遠しい.
♂成虫体長約20㎜翅端までは約30㎜.
高いところから落とすと翅を羽ばたかせて落下するが,
飛んだところは見た事がない.
背面から見ると大きく見えるが,裏返すと本当の大きさは全長の2/3.
これだけ翅の比率が大きければ飛びそうなものだが.

雌の腹面と比べると貧弱に見える.
♀体長約25㎜.
体型は円盤状で動きも意外と素早く,床材に潜ろうとする.
Polyphaga aegyptica (Linnaeus)
雌雄異形の外国種.

生息地がいまいち判らないが,学名にあるようにエジプト辺りではないだろうか.
写真からも判るように,♂♀全く違う形態をしており,♀はゴキブリにさえ見えない.
死んだまねをするため,写真は比較的簡単に取れる.
両方とも生きています.